DOCTOR COLUMN
大腸カメラ(大腸内視鏡)検査の必要性は以前にもお伝えしておりますが、胃カメラに比べやはり大腸カメラ(大腸内視鏡)検査は抵抗がある患者さんがおられます。
理由として
1.胃カメラのように絶食だけで検査ができるわけではない
2.便をきれいにするのに時間がかかる
3.お尻から大腸カメラ(大腸内視鏡)を入れるなんて・・・。
4.検査の時、お腹が痛いんでしょ・・・。
などの理由をよくお聞きします。
すぐにできない、お腹が空く、恥ずかしいetc…ということですよね。
確かにこの検査は、少し事前の準備が必要です。
お尻からの検査なんて…と言うお気持ちもわかります。
特に、女性の方は抵抗があるかもしれません。
しかし、検査時の痛みに関しては個人差があります。
大腸カメラ(大腸内視鏡)の挿入には技術が必要ですが、私たちは4名全員が内視鏡専門医でもあり、経験も豊富です。また、鎮痛剤、鎮静剤を用い、多くの患者さんに苦痛の少ない検査を提供させていただいていると自負しております。
しかしそんな中でも、私たちが最も残念に思うことは 現時点で、いまだに「がん」による死亡原因の男性第3位が大腸がん(余談ですが、男性第2位は胃がんです)、女性はなんと第1位と言うことです(人口動態統計によるがん死亡データ2018)。
他にも残念に思うことは、大腸がんは早期に発見できればほぼ、ほぼ完治できる「がん」だ、と言うことがまだまだ認知されていないことです。
消化管のがんは大腸カメラ(大腸内視鏡)検査を受けることで早期に発見が出来ます。
一生に一度受けるだけで良い検査、と言うわけでは決してありませんが、できれば年に一回、年齢や状況によっては2〜4年に一回、検査を受けていただくことで少なくともこの死亡原因の多い大腸がんを患うことのない人生を送っていただけると思います。
確かに、少し検査の準備に時間がかかります。 何度もトイレに行っていただくことも、事実です。
しかし、最大のメリットは検査と同時に大きさや形の制限はありますが、前癌状態と言われる大腸ポリープを発見し、切除することで、大腸がんを予防することが出来ることです。
ですから、現在進行形の便通異常や過去に便潜血陽性を健診などで指摘されたことがある方は、ぜひ大腸カメラ(大腸内視鏡)検査をご検討ください。
H Pにも記載がありますが、当院には内視鏡専門医の資格を持つ女性医師も在職していますので、女性の方で今まで気になる症状があったにもかかわらず、なんとなく抵抗感で受診されていない方なども、お気兼ねなく一度女性医師に症状などをご相談ください。
私たちは、地域の皆さまが安心して過ごしていただけるよう、日々の健康はもちろん様々な症状や健康に関する不安を、医療の面から支えていきたいと考えています。
著者 名誉院長 菅原 淳